このブログは、40代・50代の中年男性が新しいことに挑戦していく記録です。50歳になるにあたり一念発起して、行政書士試験に独学・初学者で挑み、一発合格しました。
いまLECの模試を受けて、結果に打ちのめされている方がいると思います。順位を見て、判定を見て、「この点数では無理かもしれない」と思っている方。
その気持ちはよく分かります。私も去年、まったく同じ場所にいました。
ただ、そういう方にどうしても知っておいてほしい数字があります。行政書士試験は、申し込んだ人の約2割が会場に来ません。そして、その欠席者の数は合格者よりも多いのです。
今回は、模試でへこんでいる人に向けて、合格の必須条件は「本番の会場に行くこと」という当たり前で、しかし見落とされがちな話を書きます。
大前提:行政書士試験は、他人と競う試験ではない
模試の順位でへこむ前に、まず思い出してほしいことがあります。
行政書士試験は絶対評価の試験です。300点満点のうち180点以上を取り、あわせて科目ごとの基準点をクリアすれば合格します。合格者数に枠はありません。上位◯人だけが受かる、という試験ではないのです。
極端に言えば、受験者全員が180点を超えれば全員が合格します。実際、合格率は令和6年度が12.90%、令和7年度が14.54%と年によって動きますが、これは合格ラインが動いているのではなく、その年に基準を満たした人が何人いたかの結果にすぎません。
つまり、あなたの合否は、隣の席の人の出来に一切左右されません。戦う相手は他の受験生ではなく、180点というラインだけです。模試の順位や判定が本質的な意味を持たないのは、そもそもそういう試験だからです。
それでも順位が気になるなら:模試と本番は母集団が違う
とはいえ、頭で分かっていても順位は目に入ります。気になってしまう方のために、もうひとつ構造的な話をしておきます。
模試を受けに来る人は、本気の人しかいません。当然です。わざわざ受験料を払い、日曜日を丸一日つぶして、会場まで足を運んでいるのですから。準備をしていない人は、そもそも模試を申し込みません。
つまり模試の順位は、本気で勉強している人たちの中での順位です。母集団のレベルが最初から高い。その中での下位は、受験者全体の下位を意味しません。
順位に意味はない。しかも仮に意味があったとしても、その順位は実態より厳しく出ている。二重に、へこむ必要がないということです。
申込者の約2割は、会場にすら来ない
ここからは公表されている数字の話です。行政書士試験研究センターによる令和7年度の実施結果を見てみます。
- 受験申込者数:63,845人
- 受験者数:50,163人(受験率78.57%)
- つまり欠席者は13,682人=約21%
- 合格者数:7,292人(合格率14.54%)
令和6年度も申込59,846人に対して受験47,785人で、欠席は約20%。毎年およそ5人に1人が、申し込んだのに受けていません。
欠席者13,682人は、合格者7,292人より多い
会場に来なかった人:13,682人
合格した人:7,292人
受けずに終わった人の方が、受かった人より約1.9倍も多い。この試験で最も人数の多い脱落パターンは、点数が足りないことではなく、そもそも戦わないことなのです。
ここで、さきほどの絶対評価の話とつながります。あなたを不合格にできるのは、他人ではありません。隣の人が何点取ろうとあなたの合否は変わらない。唯一あなたを確実に不合格にするのは、会場に行かないという選択だけです。
会場で見た新品のテキスト——あれは、自分を測る鏡だった
ここからは数字ではなく、私が本番の会場で感じたことの話です。
試験開始前、周りの受験生が最後の確認をしています。その手元を何気なく見ていて、私は少し意外に思いました。ほとんど新品に近い、背表紙も折れていないテキスト。書き込みも付箋もなく、明らかに使い込まれていない問題集。そういう手元が、ぽつぽつと目に入ったのです。
ただ、いま振り返って思うのは、この話の本質は他人ではなく、自分の側にあるということです。
絶対評価の試験なのですから、隣の人がどれだけ準備してきたかは、私の合否に何の関係もありません。それなのに私は、周りを見渡す余裕がありました。そしてその余裕こそが、自分の準備が足りていたことの証拠だったのだと思います。
考えてみてください。もし直前まで詰め込みに必死で、頭の中が不安でいっぱいだったら、他人のテキストなんて視界に入りません。自分の手元を見るだけで精一杯のはずです。会場でどう感じるかは、その人がどれだけ積み上げてきたかによって変わります。会場の景色は、自分の準備度を映す鏡なのです。
だから目指すべきなのは、他人と比べて優位に立つことではありません。本番の朝、会場でそう思えるくらいまで自分を積み上げておくこと。それだけです。他人がどうかは、最後まで関係ありません。
自分で自分を判定しないこと
それでも会場に行けなくなる人がいるのは、なぜでしょうか。私には少し分かる気がします。
私も去年の8月、心が折れかけました。模試で結果が出ず、「今の実力では受かるはずがない」と思い込んで、勉強そのものが手につかなくなった時期があります。あのまま沈んでいたら、私も13,682人の側に回っていたかもしれません。
▶ 行政書士試験の8月に心が折れかけた話|50代独学者を救った娘の一言
そして、ここが一番大事なところです。自分の実力を自分で判定するのが、いちばん当てになりません。
私は行政書士試験の本番を終えて会場を出たとき、妻に「難しくて、全然ダメだった」とLINEを送りました。結果は記述抜き188点で合格です。今年の社労士試験でも、まったく同じことをやりました。会場を出た瞬間は「全然ダメだった」と思い、自己採点したら択一47点・選択33点で基準点割れゼロでした。
▶ 試験直後の「全然ダメだった」はアテにならない|社労士受験を終えた50代の体感と自己採点のギャップ
2つの試験で2回とも、自己判定は外れました。あなたを判定するのは試験であって、あなた自身ではありません。模試の判定も、本番直後の手応えも、同じことです。
残り2ヶ月をどう使うか
模試でへこんだあと、やるべきことははっきりしています。順位や判定に一喜一憂するのをやめて、自分の答案を科目別・分野別に分解することです。模試は他人と比べる道具ではなく、180点までの距離を測る道具として使います。
▶ 「ベンチマーク」の真の意味を知らないと損!行政書士LECの模試パック7回完全活用法
そのうえで、独学での立て直しに限界を感じているなら、苦手科目だけを講座で補強する選択肢もあります。アガルートは科目・分野単位で受講できる単科講座があるので、独学のベースは保ったまま、穴の空いた科目だけをプロの解説で埋められます。
費用をかけずに試したい場合は、資格スクエアが一部の講義を無料で公開しています。まずそれだけ見て、自分に合うか確かめるのでも十分です。
まとめ:必須条件は、会場に行くこと
- 行政書士試験は絶対評価。180点を超えれば合格で、他人と競う試験ではない
- 模試の母集団は本気の人ばかり。順位は実態より厳しく出るので、二重にへこむ必要がない
- 申込者の約21%、13,682人は会場に来ない。その数は合格者7,292人より多い
- あなたを不合格にできるのは他人ではなく、会場に行かないという選択だけ
- 会場でどう感じるかは、自分がどれだけ積み上げてきたかの鏡。目指すのは他人との優劣ではない
- 自己判定は当てにならない。判定するのは試験であって、あなたではない
合格するための必須条件を一つだけ挙げるなら、それは知識でも勉強法でもなく、本番の会場に行って、最後まで座っていることです。受ければ結果が出ます。受けなければ、何も起きません。
模試の点数が悪くても、その答案はあなたが積み上げてきた時間の証拠です。11月、必ず会場でその成果を出してください。
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