社労士講座はアガルートかTAC独学道場か|50代が26万円を払わなかった本当の理由

資格試験(社労士)

このブログは、40代・50代の中年男性が新しいことに挑戦していく記録です。50歳になるにあたり一念発起して行政書士試験に独学で挑み、一発合格しました。そしてその翌年、社会保険労務士(社労士)試験を受けています。

社労士受験編の第3弾となる今回は、講座・教材選びの話です。

実は申し込む直前まで、アガルートの通信講座(約26万円)と、TACの独学道場(問題集も合わせて59,939円)で本気で悩みました。価格差は4倍以上。最終的に私は安いほうを選びましたが、決め手は値段ではありませんでした。

「社労士は独学でいけるのか、講座を受けるべきか」。受験を考える人なら一度は悩むこのテーマに、50代の受験生としての答えを書いてみます。

行政書士の独学で痛感した「テキストだけでは分からない」

話は、行政書士試験の頃にさかのぼります。

行政書士試験は、市販のテキストと問題集をそろえて独学でスタートしました。ところが勉強を進めると、読んでもよく分からないところ、どうしても理解できないところが次々に出てきます。聞ける相手はいません。

特に困ったのが判例です。試験では判例の知識が問われるのに、テキストでは判例の扱いが薄い。腹落ちしないまま先へ進むしかない場面が何度もありました。

なんとか合格はできましたが、この経験から「次に何か勉強するときは、どこかのオンライン講座を受けたほうがいいかもしれない」と考えるようになっていました。

行政書士を独学で受けると費用はいくら?初学者が実際にかけた教材費を全公開【総額約7万円】

惹かれたのは「難関資格はアガルート」

そこで真っ先に候補に挙がったのが、アガルートでした。

きっかけは、行政書士試験の勉強中によく見ていたYouTubeの動画です。アガルートの行政書士講座を担当する豊村慶太先生の解説が、独学で行き詰まっていた身には本当に心強かったのを覚えています。

動画を見ていると、「難関資格はアガルート」といったフレーズもよく耳にしました。正直に言えば、講座を細かく比較して選んだというより、「あの先生のところなら」という安心感が出発点でした。

約26万円、模試まで入れれば30万円

ところが、いざ申し込もうとして手が止まります。

検討していた社労士講座は約26万円。これに模試などを追加していけば、総額は30万円ほどになりそうでした。

誤解のないように書いておくと、「高すぎる」と思ったわけではありません。講義の量や手厚さを考えれば、妥当な価格だと思います。引っかかったのは、別のところでした。

これだけ払って、自分は最後までやり切れるのだろうか。

やり切れるかどうか分からないものに30万円。自己投資としては大きすぎる、というのが率直な感覚でした。

本当の決め手は「撤退の自由度」

とはいえ、お金は主な理由ではありません。受講を見送った一番の理由は、「撤退の自由度」を残しておきたかったからです。

50歳を過ぎた中年男性には、仕事もあれば家庭もあります。この先、仕事が忙しくなるかもしれないし、体調を崩すかもしれない。どうしても勉強を続けられない事情が出てくる可能性は、若い頃より確実に高くなっています。

そのとき30万円を払っていたら、やめたくても、やめられない。やめた瞬間に30万円が無駄になるからです。無理を重ねて仕事や家庭にしわ寄せがいくくらいなら、潔く撤退できる余地を残しておきたい。そう考えました。

ここで、第2弾に書いた話とつながります。自分に自信がなかった私は、独学道場にお金を払うことで「簡単にはリタイヤしない仕組み」を作りました。一方で、26万円を払って退路を完全に断つことはしなかったわけです。

撤退は、あくまで泣く泣く選ぶものです。ただ、そうなったときに「6万円くらいなら仕方ないか……」とあきらめがつく。簡単にはやめないけれど、本当に必要なときはやめられる。私にとっての約6万円は、ちょうどその間の重さだったのだと思います。

TAC独学道場は「独学とオンライン講座の中間」

こうして選んだのが、TACの独学道場です。

イメージとしては、独学とオンライン講座のちょうど中間。TACの市販テキスト「みんなが欲しかった!」シリーズで勉強しながら、テキストの解説講義を観ることができ、メールでの質問も何回かできます。

実はこの独学道場、行政書士試験のときにもありました。ただ、その存在を知ったのはテキストや問題集を一式買いそろえた後。「こんなのがあったのか……」と思ったのを覚えています。

選んだ理由をまとめると、次の3つです。

  • 他社のオンライン講座より安価(独学道場の通常価格は税込58,300円。私は割引価格の49,555円で購入し、買い足した「合格のツボセット(択一・選択)」「過去10年本試験問題集セット」と合わせて59,939円)
  • テキストの解説講義がある
  • メールで質問が何回かできる

行政書士のときは「分からない」を一人で抱え込むしかありませんでした。だから今回は、いざというときの心のよりどころが欲しかった。独学道場は、その条件をいちばん安く満たしてくれる選択肢でした。

実際どうだったか——入口は想像以上に厳しかった

では、この選択でうまくいったのか。

正直に書くと、テキストと問題集を1周するまでは、撤退しようかどうか迷うくらいしんどかったです。社労士試験の勉強は、入口がかなり厳しい。

それでも、解説動画を観ながら、なんとか前に進むことができました。テキストを一人で読むだけだったら、あの時期を越えられたかは分かりません。

ただし、やり切れた理由はそれだけではありません。たまたま仕事に余裕がある時期だったのです。何かのきっかけがあれば、撤退もあり得たと今でも感じています。

独学か、講座か。私の答えは「受験の背景による」

社労士受験の永遠のテーマ、「どの講座がいいか」「独学で合格できるか」。

私の考えは、受験に至った背景によって答えが変わる、です。

撤退もあり得る人は、まず独学か安価な講座で「お試し」

私のように、生活をかけて受験するわけではない人。仕事や家庭の事情しだいでは、途中でやめる可能性もある人。

こういう人は、独学、もしくは安価な講座から始めて、社労士試験というジャンルの勉強が自分に向いているかどうかを、まずお試しで判断するのがいいと思います。

撤退の可能性が低い人は、オンライン講座で確実に実力をつける

一方で、次のような人は事情が違います。

  • まだ若い人
  • 今の仕事で資格取得が必須になっている人
  • 絶対に独立開業したいと決めている人

生活やキャリアがかかっている人は、そもそも撤退する確率が低い。であれば、確実に実力をつけるためにオンライン講座を受講するほうがいいと私は考えています。

撤退もあり得る人撤退の可能性が低い人
どんな人生活をかけていない・事情しだいでやめる可能性がある若い・仕事で必須・独立開業を決めている
おすすめ独学、または安価な講座(独学道場など)オンライン講座
目的向き不向きをお試しで判断する確実に実力をつける

私自身はアガルートの社労士講座を受講していないので、中身を評価することはできません。ただ、行政書士の勉強中に動画で何度も助けられたのは事実です。「生活がかかっている」「確実に合格したい」という人は、候補に入れてみてください。

※講座の価格は年度やキャンペーンで変わります。2026年9月時点の公式サイトでは、2027年合格目標の「入門カリキュラム/フル」が通常税込261,800円(期間限定の10%OFFキャンペーンあり)。合格すると「全額返金 or お祝い金3万円」の特典があります(条件あり・教育訓練給付金との併用不可)。最新情報は公式サイトで確認してください。

まとめ:講座選びは「やめられる余地」まで含めて考える

  • 行政書士の独学で「分からない」「判例が薄い」に苦しみ、次は講座をと考えていた
  • 惹かれたのはアガルート。ただ約26万円(模試込みで30万円)は、やり切れるか分からない自己投資としては大きすぎた
  • 本当の決め手は、50代にとっての「撤退の自由度」
  • 選んだTAC独学道場は、独学とオンライン講座の中間。入口は厳しかったが、解説動画でなんとか越えられた
  • 独学か講座かは受験の背景しだい。撤退もあり得るならお試し、撤退の可能性が低いなら講座で確実に

講座を選ぶとき、つい「どこが一番合格しやすいか」で比べてしまいます。でも50代の私にとっては、「途中でやめることになったら、自分はどうなるか」まで含めて考えることが、大事な判断基準でした。

次回は、この独学道場とアプリを使って、実際に9ヶ月をどう戦ったのかを書く予定です。

社労士受験編